緊急避妊薬(アフターピル)の市販化について
緊急避妊薬 アフターピルの市販について、ニュースでも取り上げられていますね。
女性に手に入りやすくするという点では、大賛成です。
ただ市販となると色々不安はあると思います。
男性が買ってちゃんと避妊をせずに女性に飲ませることが出てくるんじゃないかとかも、一般意見として出ています。あとは避妊をちゃんとしなくなるなども不安視されますね。あとでアフターピル服用すればいっか!!みたいなのは論外です。
性感染症がそれでは広まってしまいます。緊急避妊薬はあくまで、緊急事態の選択ですのでね。
ただそれらを危惧して、必要としている女性の手に入りやすくするのを妨げるのもどうかとも思います。
まず市販化しても、前提として男性には買えないようにして内服も薬剤師の前で本人が薬局内で必ずすることとすれば悪用もしにくいでしょう。
市販化したときに、どこまで薬局が適切な判断をして指導をできるのかというところが今後の問題点でしょう。やみくもに売って飲ませてではなくて、服用すべきかどうかの判断、服用した後の起きうる症状、またトラブル時の対応方法、服用後の避妊成功の判断の仕方などすべてを市販化した場合だれが責任をもって説明をするのか。そしてその相手が10代の色んな知識が乏しい子だとしても理解できるようにする体制が作れるのか。まだまだ体制を整えるには問題が多そうと感じます。
*当院では緊急避妊薬(アフターピル)基本、現状受診してもらい医師の目の前で服用してもらい帰宅してもらっています。
診察室に服用希望の女性以外はいない状態で、ご本人様が服用したいという希望を聞いたうえで、必要性を考え上で診察室内で確実に服用して帰ってもらっています。そして院外処方でも薬局へ連絡し、薬剤師の前で服用することを指示しています。
また費用面でも、今後薬局で市販化してもそこそこ高い値段になるとは想定されます。一般的に薬品というのは処方でされる値段と、市販薬になった時の値段では数倍することが多く結局はそんなに安くはならないのかなと想定をしています。
そして、私がここ最近思うのは女性の性に関する知識がかなり乏しい!!ということです。日本の性教育のレベルの低さが露呈しています。月経が来て、そこから何日後ぐらいに排卵があって妊娠が成立としたらいつ頃なのかなど知らずに性交渉を行っている場合もあるんだなと感じています。
アフターピルの問診でそう思っているのではなく、腹痛などで受診した女性にはかならず妊娠の可能性を聞くのですが、最終月経と妊娠の可能性の関連性が分かってないのかな??と思うことがあるのです。
受診してくれれば、そのあたりの話もすることができるので必ずしも受診が不便!!というだけではなくメリットもあるはずです。
当院は値段も学生さんには7000円(薬代込み)とできるだけ値段を下げていますし、WEB予約いただければ待ち時間や問診時間もそこまでかからず内服までスムーズにできるようになっています。
月から土曜夕までは院内処方にてすぐ服用できるように対応しており、日曜も朝オンライン診療で対応していますので72時間以内の服用で間に合わない困った!!ということにはならないようにという考えで対応をしています。
必要とする女性の方に、受診しやすい環境を病院として作っていければと思っています。