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子宮頸がんワクチン「シルガード9」が4月から公費対象になります。

[2023.03.11]

HPVワクチンは、小学校6年生から高校1年生相当まで、公費助成を受けて無料で接種することができます。

また平成9年度生まれ~平成17年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)の女性の中に、通常のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの定期接種の対象年齢(小学校6年から高校1年相当)の間に接種を逃した方も適応なります。厚生労働省のリンク先を貼っておきますので、参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_catch-up-vaccination.html

その無料対象のワクチンに今回4月から9価HPVワクチン(シルガード9)が追加されます。

この9価HPVワクチン(シルガード9)有効性も今までの製剤より高く、9歳以上15歳未満に接種された場合は2回の接種でも効果があると判断されました。他の年齢の方、ほかのHPVワクチンは3回接種です。

 

子宮頸がんワクチンとは?

子宮頸がんの原因の一つである「ヒトパピローマウイルス(HPV)」の感染を防ぐワクチンです。

HPVは性交渉で感染し、性経験のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。

子宮頸がんの95%以上は、HPVというウイルスの感染が原因と言われています。その他、肛門がん、膣がんなどのがんや尖圭コンジローマ等多くの病気の発生に関わっています。

海外ではワクチン接種率が高く、17歳までにワクチンを接種すれば、子宮頚癌の発生を約9割減らすことができるとの報告もでています。

子宮頸がん予防ワクチンは非常に効果の高いもので、接種された方にとって大変有益なものであるにも関わらず副反応がマスコミ等で話題になったこともあり、未だ日本での接種率は各国に比較して格段に低い状態です。

副反応

受けたところの痛み、局所反応があります。接種時の痛さはほかのワクチンと大きく変わらないとされますが、数日間にわたり筋肉痛がおこることがあります。

このワクチンは血管迷走神経反射(失神)を起こすことがあります。これはワクチンが痛いためでなく、ワクチンが痛いのではないかと緊張したり、その緊張が解けたりしたときに起こります。10歳以上の女性は、ワクチン接種(種類は問いません)だけでなく血液検査や献血でも失神を起こす人がいます。緊張しやすい人は接種前に接種医に申し出て、寝た姿勢のままで受けるなど30分程度はしっかり落ち着くまで接種した医療施設で横になるのも良いことです。

またしっかり事前にこのワクチンの必要性を家族で話し合い、接種を受ける方が理解をしていることも効果的ではないかと思います。

■子宮頚がんワクチンの種類

国内で承認されているHPVワクチンには2価、4価、9価の3種類があります。

●2価ワクチン(サーバリックス):子宮頸がんの主な原因となるHPV-16型と18型に対するワクチンです。(公費)

●4価ワクチン(ガーダシル):HPV-16型・18型と、良性の尖形コンジローマの原因となる6型・11型の4つの型に対するワクチンです。(公費)

 

そして今まで自費でしかできなかった9価HPVワクチン(シルガード9

これが4月から対象年齢の方には公費となります。

9価HPVワクチン(シルガード9):HPV-16型・18型と、良性の尖形コンジローマの原因となる6型・11型の4つの型、さらに5つの型(31/33/45/52/58型)が予防対象になります。

9価が子宮頸がんの予防効果も高く(90%以上)、尖形コンジローマなどの感染症も防ぐワクチンとなります。

またこの9価HPVワクチン(シルガード9)は9歳以上15歳未満に接種された場合は2回の接種でも効果があると判断されました。

15歳以上での接種開始の方や、2,4価ワクチンは3回の接種となっています。

 

当院からのメッセージ

医師、女性、母として私はこの子宮頸がんワクチンの接種は是非日本の子供たちに接種をしてほしいと思っています。

子宮頸がんは発見が遅くなると子宮を摘出しなければならず、妊娠もできなくなってしまいます。

比較的若くして発症することが多い子宮頸がんですので、お子様が小さい時期に癌と闘病されている方もいます。

是非将来の自分や大切な家族のために、HPVワクチンの接種を考えてみてください。

そして大切なお子様の将来を考えて、保護者の方はワクチン接種の重要性をご家族内で話し合いをしてみてください。

正直にワクチン接種の痛み(薬が入るときの痛み)は、比較的強いタイプのワクチンです。しかし、癌になったときの耐えなければならない痛みや苦しみは注射とは比べ物になりません。お子様が接種されるときは、しっかり必要性を話し合い是非ご本人も希望して接種すると良いでしょう。

そして男性にも

またHPVは子宮頸がんだけでなく、尖圭コンジローマのような性感染症、舌がん、そして男性の肛門がん、陰茎がん、中咽頭がんの原因となります。

海外では例えば豪州では、すでに2013年から男子にもHPVワクチン接種が開始され、米英、フィンランドなどの北欧諸国でも同様に行われています。

日本では男性の接種は公費適応にはなりませんが、男性にとってもHPVが関係する癌の予防にもなります。

また将来お付き合いをすることになるパートナー、妻、子供のお母さんになる方へ知らず知らずのうちにHPVに感染させてしまうことを防ぐといった意味でも男性のワクチン接種は意義があります。

女性も男性もHPVの普及率が高まることができれば、日本全体からの子宮頸がんを筆頭とするHPV関連癌の数を減らしていくことが出来ます。

 

先進国の中でも圧倒的に子宮頸がんワクチンの接種率が低い日本です。

せっかく癌を防ぐことが高確率にできるというワクチンがあるのに、接種をしないのは勿体ないです。

公費の方は負担金なしで接種が可能ですし、対象外の年齢や男児・男性の方も是非ご考慮ください。

当院は公費適応外の方へシルガード9を自費接種 1回 税別28000円にて対応致します。

ご希望の方はお電話にて事前に予約をお取りください。

 

 

 

 

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