糖尿病のお薬について①
糖尿病のお薬やインスリンを使っている患者様やそのご家族の方に知っていてもらいことを
少しずつ書いていきたいと思っています。
今回は「シックデイ」についてです。
糖尿病の方が、感染症にかかり、熱が出る・下痢をする・吐く、また食欲不振によって、食事ができないときのことを『シックデイ』と言います。
まず、そのような時には、
- 安静につとめましょう。
- スープなどで十分に水分を摂り、お粥やうどんなどで炭水化物をとりましょう。
- インスリン製剤を使っている方は、決して自己判断でインスリンをすべて中断しないようにしましょう。(中止すべきインスリンと中止してはいけないインスリンがあります。)
- 飲み薬にも、服用すべき薬と服用すべきでない薬があります。
- 可能ならこまめに血糖自己測定をして、血糖値と病気の状態を確認しましょう。
シックデイの時、どのように薬を調整すべきかは普段から事前に主治医に確認をしておきましょう。お薬手帳に印をつけておくのも良いと思います。
また高齢の方は、ご家族にも把握してもらえると安心です。
そして不安なことがあれば、早めに主治医へ電話でもよいので相談をしましょう。
相談の時には、「いつから、どんな症状、食事はどのくらいとれているか、血糖値」などの情報をお伝えください。
特に、下記の症状がある方は、すぐに医療機関へ連絡をするか、受診をしてください。入院が早急に必要な場合もあります。
すぐに医療機関へ連絡をするか、受診をする状態
- 嘔吐・下痢がとまらない、38度以上の高熱が続くとき
- 食事が24時間にわたって、全くとれない、または極端に少ないとき
- 血糖値が350mg/dL以上が続くとき
- 意識の状態に変化があるとき
いつシックデイになるかはわかりません。
普段から、主治医と、病気・治療のことと共に、シックデイの時の対応について詳しく話しておくことが必要です。
具体的な血糖値の値や、薬の使い方、医療機関に相談すべきタイミングなどをあらかじめ決めて、文章にしておくと、いざという時に役に立ちます。
遠慮せず、医師、医療スタッフにお声かけください。